大阪

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12月3日まで開催中の大阪、画廊大千での展覧会、本来なら会場につめていたところだが、大学の授業などなかなか時間を空けることができず、そうできない。でも、会期中に1度はなんとか・・・、ということで先週の土、日にかけて行ってきた。・・・家族を連れて・・・。事情あって土曜は昼過ぎの出発。私はじっくりではないにしても展覧会関係で何度か行ったことがあるのだが家族にとっては初めての大阪。考えてみれば小5の娘にとっては初の新幹線ということに・・・。3歳になる前に飛行機に乗ってヨーロッパに行き、現地の新幹線TJVにだって何度も乗ってたというのにのに、日本の新幹線にこれまで乗ったことがなかったとはとは・・・。娘にとっては「新幹線と言えば、駅弁!」らしく、昼過ぎの出発にもかかわらず、東京までの電車の中で軽いおやつ程度を済ませただけで昼ご飯は新幹線の駅弁で!を頑として曲げようとしない。それも東京駅で買って乗るのではなく、車内販売で!なのだそうだ。待ってられない我々はコンビニで買ったパンやおにぎりで腹を膨らませていた。新幹線に乗ったのは2時頃。さて駅弁、いつ来るかいつ来るかと待っていたのに肝心の車内販売は一向に来る気配がない。たぶん新横浜をすぎて乗客も落ち着いた頃に来るんだろうな、と思っていたが、そろそろ富士山も見えてくる頃になってもまだ来ない。娘の機嫌がどんどん悪くなっていくのが手に取るようにわかる。ため息はつくわ、テーブルに突っ伏したかと思うとこちらを見上げて目で訴えかけてくるわ・・・、こっちはできるだけ目を合わせないようにして時の過ぎるのをじっと待つばかり・・・。実に緊張感に満ちたスタートとなった。結局待望の車内販売が来たのは名古屋を過ぎる頃、家畜のように弁当をむさぼる娘の姿がそこにあった。

新大阪に着いたのが5時前。そこから地下鉄に乗って市内へ。大千の社長さん達と待ち合わせ、うどんすきのお店に連れて行っていただくことに。家族一同、普段は食べたことのないようなごちそうに目を丸くしながら勧められるままにたらふく食べる。生きたエビをしっかりはさみ、グラグラ煮立った鍋にそのまま突っ込み入れて食べる料理に「ごめんなさい!うげっ!残酷!・・・でも、おいしい。」なんていいながら。

食後に散歩がてら画廊までゆっくり歩く。既にクリスマスのイルミネーションで照らし出されている御堂筋は、ど派手でコテコテの大阪のイメージからするとずいぶん抑えが効いてなかなか落ち着きのある風情が漂っていた。IMG_6862_R営業時間を過ぎた画廊を特別に開けていただき家族で個展会場の中へ。今回、6点だけの展覧会、ほぼ一つの壁面に1点だけという贅沢な展示をさせていただいている。落ち着いた雰囲気の空間。置かれた調度品一つ一つにこだわりがある。一つ奥まった部屋には床の間があって、照明も一段暗く、ちょっとした別世界のような空間になっている。今回その床の間には掛け軸ではなく私の油絵の裸婦像が掛けてあった。社長の植松さんのとっておきのコレクションを見せていただいたり、その作品との出会いを熱く語る姿に心打たれる思いがした。勿論画商は絵を売ることで収入を得る仕事ではあるが、その一方で売れる、売れない、損得を度外視して絵が好きだという資質を持つ人は貴重だとあらためて思わされる。

翌朝はきれいな晴天。IMG_6753_Rホテルを出て、近所の商店街の中にあるパン屋で軽めの朝食を済ませ、環状線に乗って大阪城公園に向かう。ちょうどその日は大阪マラソンがあるとかで、市内の交通はかなり制限されていたようで、大阪城公園内もボランティアの係員がせわしく働いていた。空を見れば取材用のヘリが飛んでいる中、天守閣に向かう。同じような人たちがぞろぞろ道を上っていくのだが、聞こえてくるのはほとんどが中国語。たまに韓国語。せっかく大阪まで来ているというのに本場大阪弁をほとんど耳にすることもない。まあ、ベタな観光コースはこんなもんかな?大阪城から水上バスに乗って画廊の近く淀屋橋港まで川辺の景色を楽しむ。

画廊の開く11時をちょっと回った時間に到着した。日曜日、しかもマラソンで交通が止まり人気もまばらな朝の時間帯、まだ誰も来てないだろうなと思っていた。が、既に最初のお客様が。はるばる仙台から来てくださったという。以前にも東京でお会いしたことがある方だった。あっという間に昼の時間。本場、大阪のお好み焼きでも食べてみたいと思ったが、あいにく近所のお好み屋は日曜は休みとのこと。地下鉄に乗って難波に行けば開いている店があると聞いて行ってみることに。道頓堀は全く絵に描いたような大阪。こてこての派手な看板、ごった返す人の波、こんな暑苦しい空間に追い打ちをかけるようにそそり立つ観覧車・・・。こりゃ外国人観光客も集まるわけだ・・・。あらかじめ画廊の人から聞いておいたおすすめのお好み焼き屋風月に入る。大阪一般がそうなのかどうか、実は知らないが、ここではすべて店員が鉄板の上で作ってくれるようだ。客はただひたすらその手さばきを見ながら出来上がりを待つばかり。カキのバター焼き(だったっけ?)豚玉のお好み焼き、牛(だったっけ?)のモダン焼きなどなど頼み待つことに。意外だったのはキャベツの量が半端ないと言うこと。ほとんどキャベツ。小麦粉はほんのわずか「え?これでくっつくの?」と思うほど。それをコテで丁寧に丸く整え、どっかに行ってしまう。一体どうなるんだと思った頃にもどってきたかと思えば卵を一つ横に落とす。またしばらく後、ふと来たかと思うと丸いキャベツの塊をさっとひっくり返してその卵の上にのせる。最後の仕上げはソースとマヨネーズだが、細い糸状にびゅびゅびゅっとやるのかと思いきや、まずはマヨネーズを真ん中に塊でどばっ、続いてソースをその上に。それを刷毛だったかなんだったかで目にもとまらぬ早さで塗り伸ばし、マヨネーズの不透明層の上でソースの透明層がウェット、イン、ウエットでいい具合に混じり合う、グレーズとスカンブルの絶妙なバランス・・・、なんて思わず技法書に書きたくなるような見事な技ぶりでございました。

店を出て、家族達は心斎橋近辺でお土産を買ったり、新世界まで足を伸ばして串カツを食べたりと自由行動を楽しみ。私一人が画廊に戻ることにした。画廊のあるあたりにはいくつか古い建築物が残っている。歳月を重ねたたたずまい、ペンキのはがれかけたような古い扉一つ一つが魅力的で、つい足を止めて見入ってしまう・・・。画廊にもどるとまた何人かのお客さんが・・・。どうやら私のfacebookでの案内を見た方が多いようで、その時間に会わせて来てくださったようだ。ありがたい限り。そんなこんなやっているうちにあっという間に時間は過ぎ、帰りの新幹線に乗るために4時頃には慌ただしくお世話になった画廊をあとにすることに・・・。

実はこの週末は金曜が休日だったこともあり3連休で旅行に出た人が多かったようだ。帰りの新幹線の指定席をとろうと土曜に到着したときにみどりの窓口に寄ったところ、日曜は朝の時間帯しか指定をとれないとのことだった。あきらめてちょっと早めに駅に着き、何台か見送って大阪発の新幹線に並べばなんとか座れるかと、やってみたが、実際はそんなに甘くはなく、立ったまま東京に向かうことに・・・。幸い目の前で名古屋で降りる人がいたため、家族で交代で座って弁当を食べながら帰ることが出来たが、こんなに混むとはね・・・。そんなハプニングも含め、思いもよらなかった楽しい家族旅行をすることができた。大千の皆さん。この場を借りてお礼申し上げます。

展覧会は残すところあと2日。よろしかったら是非ご覧下さい。

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