恒例行事

 

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昨日1114日は、埼玉県民の日…だったんだそうだ。一般社会人にとってはほとんど関係のない日なのだが、そうは言ってられない事情がある。そう、それはすなわち子供たちが朝からずーっと家にいるということを意味する。なんということだろう。暇を持て余した子供たちほど恐ろしいものは無い。どうやってこの1日を無事乗り切ることができるのか…。幸い私の年内の大学の授業もほぼ終わり、先日制作上の山場も何とか乗り越えた。久々に多少の時間の余裕はある。よし、ここはひとつ、いつもよりちょっと早めの恒例行事といきますか…。ということに相成った。

毎年秋から冬のかけての我が家の恒例行事、焚火。去年のクリスマスの時に、それが我が家にとっていかに必要な行事であるかについて書いた。

http://www.osamu-obi.com/blog/2013/12/

そう、単なる楽しみのための行事ではない、やらなきゃならない必然性を持ったイベント。今年もついにその時期が来た。特に今年は春に植木職人に切ってもらった大量の木の枝を処理するため、次の春までに数回に分けて、去年より大々的にやる必要がありそうだ。子供たちの楽しみと、我が家の実益を兼ねた必殺技。去年のクリスマスは10人を超える子供たちで大騒ぎ、さすがに多すぎてちょっと大変だったので、今回は56人に絞ってやる気のありそうな奴らを連れて来い。…と息子に密命を与えておいた。

幸い天気は晴れ。風もない絶好の焚火日和。朝1番に電話が鳴る。息子が出るとどうやら友達からの電話のよう。「ちょっと待って。」と電話口に話した息子がこちらにやってくる。「お父さん。なになに君が焚火に来たいっていうんだけど、7人になっちゃってもいいかなあ…。」どこからか情報を嗅ぎ付けた子からのアタックだった。

そんなわけで今日1日がかりの焚火の始まり。午前中から燃やし始め、昼過ぎから子供部隊の参加となった。去年のクリスマスですっかり

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慣れている子供たちはそれぞれウインナーやらマシュマロやらを持ってきて、すぐにでも焼けるように準備万端。5年生から6年生へ、1年たつとずいぶん感じも変わっている。体が大きくなった以外にも、半分以上はすでに声変わりして大人声になっている。体格がよくなった分、頼りがいがあるなと期待が高まる中、一方で思春期に入りかけの彼らは、以前の純粋な可愛さから変わって変なふてぶてしさも顔をのぞかせ始め、「これやって!」の声にも必ずしも素直に従わず、各自が好き勝手にふるまい始めている。ある程度火がおきているのを観れば、焚火の手伝いそっちのけでマシュマロを焼き始める。ムムム…これは意外に手ごわいぞ。そんなことを思い始めたころ、同じように感じた妻がすごい手に打って出た。

「みんな!マキが足りないの。がんばって働いた人にはバイト料、100円出すよ!」その瞬間、彼らの目の色が変わった。「ホント?」「よし。裏の木を持ってくればいいの?」…さっきまでとは別人のように機敏に動き出す6年生たち。「カネ!カネ!」と連呼しながら次々に枝を運んでくる。「日本人の心はカネで変えられるんだ!」「おれ、このままいくと将来悪い大人になっちゃいそう…。」なんてわけのわからないことを言いながら嬉々として働く子供もいれば、「ウチ、人からお金もらうとお母さんから怒られちゃうんだ…。」と、手伝いには加わらず、ひたすらミカンを串にさして火にあぶっている子、それぞれの家族模様が見えるようで実に面白い。そんなこんなしてるうちに、さっきまでのしょぼい焚火は轟音を立てる見事な火に様変わり、山のように積み重なった枝もあっという間に燃えてしまった。あとに残ったおき火の中でじっくり焼きあがった焼き芋やピザをみんなで食べ、お土産の焼き芋とバイト料の100円を握りしめ、みんな元気に帰っていった。帰り際。また今度やるときは呼んでくれよ!という友達に

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息子の言った言葉は、「次は100円は出ないぞ!」それに対する答えは「別にそれでもいいよ!」だったとのこと。まだまだ6年生、純粋なとこあるみたいだね。夜はそのまま後に残った隣の子たちと外でチキンやらピザを焼いて夕食、隣の奥さんからのおにぎりの差し入れでおなか一杯になった。星を眺めながらコーヒーを飲み、最後は花火の締めとなった。

県民の日。いい思い出になった…かな?

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