レンブラントのメディウム(模写によるレンブラントの技法研究)

  IMG_4986.jpg4月に発行された「武蔵野美術大学研究紀要」(no.43)に私の書いた論文「レンブラントのメディウム(模写によるレンブラントの技法研究)」が掲載されています。13ページほどの論文。これは主にルーブルでのレンブラントの模写研究について総まとめしたもの。帰国後すでに2年が過ぎようとしている。やっとのことでまとまったという感じ…。こIMG_4990-2.jpgこに書かれていることは模写に際しての事前の文献による調査と、そこから予想されるメディウムの調整、絵具練りの実験、それらを用いて実際現地で模写をすることでわかった問題点、模写後の考察、再実験、実制作への適用まで…。要はフランス滞在中から帰国後まで、このブログに書いてきたことの総まとめといった感じのもの。ただしブログでは肝心のメディウムの内容の詳細まではまだ書いていない。論文を発表するまでは控えていたという面もあるのだが…。今現在私が使っているメディウムについて、またそれをどんな経緯で使い始めることになったかがこれを読んでもらえれば大体わかってもらえるかと思う。なぜ、最近オイルスケッチにこだわり始めたかについても。単純に言えば、扱う素材の変化が表現そのものにどう変化を与えるかともいえるのだが。

とにかく私は絵描きでございます。論文などというものは全く不慣れでえらい苦労の1年でございました。ただし学術的な考察からだけで測ることができないのが絵IMG_4985.jpgの世界。絵筆を持つ者として身を持って確かめた内容について自信を持って話すことができるようになったのは自分自身にとって大きな収穫だったと思う。ここで私がたどりついたメディウムが果たしてレンブラントのそれと同じものかどうかについて、ここではっきり言い切るつもりはない。ただしそれは近年のメディウム分析の結果と矛盾しない中で十分可能性を持ったものだと思うし、何より大事なのはそれは絵描きとして感じる「描きやすさ」の点で自身の制作に直結できるものだったことだ。あとは絵描きとしてこれからのIMG_4989.jpg制作の上でその成果を作品に投影させればいい。私は別にレンブラントになりたいわけではない。自分にはあの絵が描けないし、あのような絵を描いたらウソになる。現代に生きる画家は、現代という同時代性を持った自分自身の絵を描くべきだろう。

…ちょっとリキんじゃったかな?

 ということで「興味のある人は是非読んでみてください。」…と思ってどこで手に入れられるのか大学側に聞いたところ、なんと販売はしていないそうで…。一応全国の大学、図書館にはおかれるそうです。それじゃあちょっと大変ですね。一気にトーンダウンしてしまいます。…あとの可能性はといえば、私自身がいくつか余分に抜き刷りを持ってますので欲しい方は言ってもらえれば、私から郵送することも、できないわけではありません…。

すっかり尻すぼみのしょぼいブログとなってしまいました。あしからず。

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