アリの墓場。

世界堂に頼んでおいたリンシード1リットルが届く。先日台風で容器からあふれ、流されてしまったサンシックンドリンシードのやり直しのために買ったもの。やり直しとはいっても全部が流れてしまったわけではないので、2つの容器に残った分を1つにまとめ、カラになった容器にもう一つ新たに作ることにしたのだ。この季節、我が家の庭はあまり日当たりがよくない。庭の南側には隣の農家(江戸時代からここに居るという大地主さん、横浜生まれの新参者の私にとってここの旦那さんは庭づくりの師匠だ。)の防風林として植えられた30メートル近い常緑樹がびっしり生えているからだ。おかげで我が家の冬の寒さは半端ではない。雪など降ろうものなら1週間はとけないし、庭に作った小さな池に張った氷は何か月間かは氷のまま。厚い氷の下で金魚たちはそれでもじっと動かぬまま、春を待っている。それでもこの大きな木に囲まれた我が家の庭が私は好きだ。周囲を畑に囲まれた起伏のないこのあたりの土地のちょっと単調な風景の中にあって、我が家の周囲の高い木々や竹林たちは風景にちょっとした変化をもたらし、なんだかこの一角だけちょっとした別世界のような雰囲気を与えてくれる。夏場、かなりの暑さになるこのあたりだが、我が家の周囲の一角だけは土と木々のおかげかちょっとひんやりとした風が吹く。今は手入れのできなかったぼさぼさの草むらの奥で彼岸花がひっそり咲き、シュウメイギクやらホトトギスやらがちらほら咲き始めている。

…そんなわけで日当たりに難のある我が家で作るサンシックンドリンシード、どの程度うまくいくかはやってみないと何とも言えない。去年作ったときは夏場だったので比較的うまくいったのだが…。理想とするのはあまり酸化重合が進んで粘っこくなりすぎることなく、乾燥は早いという状態。夏場の暑い時よりはもしかしたら今のほうがいいということはないかとの淡い期待を持ちながらやっている。日にさらすため外において毎日かき混ぜながら水、空気と合わせているのだが、一応ほこりよけにふたをしているとはいえ、空気を断ってはいけないので隙間を開けて風を通している。するとどうしたわけかほこりはもちろんだが、他にもアリだのなんだのが中に入り込んで溺れ死んでいる。気の毒だがどうにもならない。出来上がるころには立派なアリの墓場になっているかもしれない。「うちのサンシックンドリンシードはアリのエキス入りです!」って書いて売ってみたら案外ありがたそうで売れたりして…。

それはそうとあらかじめ作っていたものと今日始めたもの、比べてみると明らかに色が違う。新しいほうがずっと黄色い。数週間の違いだが、日にさらすと色が薄くなるというのがよくわかって面白い。ただ、去年作った時、数か月後に完成するころには確かまた少し色が濃くなっていたように思うが今回はどうなるだろうか。

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