ウンコみず

結局今日も家の片付けで手いっぱい。午後になって休憩がてら近所のスーパーに買い物に行く。今日も天候はかなり涼しい。晴れたかと思うと突然雨が降り出すような1日だった。外に出ようと玄関を出ると雨が降っている。妻が傘を取りに部屋に戻ると、帰ってきたときにはもう晴れていた。道を歩きながら水たまりがあるとなぜかわざわざ水たまりにはまって行こうとするのが子供達の習性だ。それを見た妻の一言、「やめなさい!それはウンコみずよ!!」確かに本当にそこここに半分溶けかけた犬のふんがみられる。(ところで全部が全部、犬のものとは限らない。先日妻は道端の隅っこでおじさんが顔だけ隠してやっている現場を目撃したという。)…しばらく歩いていると娘が透き通ったきれいな声で何やら歌っている。どうやら自分で創作した歌のようだ。耳をすまして聴いてみると…、「ウンコ、みずに溶っけるー」妻といい、娘といい…。この1年、まわりに言葉が通じないのをいいことに言葉に対してちょっと緊張感が欠けてしまっているようだ。このまま帰るとどんなことになるのか。ちょっと怖い。

夕方には近所にいる妻の知り合い、日本人Yさん宅に呼ばれて夕食をごちそうになった。旦那さんの仕事の関係で世界各国5カ国以上を渡り歩いているという。そんな人だからさぞかしバリバリの自己主張の強い人かと思いきや、他の誰よりも日本人らしい落ち着いた人だ。こちらに来てしばらく、フランスでの不自由な生活になかなかなじめずにいた妻のいい相談相手になってくれた人、帰国が近くなった今も、こちらを気遣って子供達を預かってくれたり、ありがたい存在だ。今日はたまたまドイツ時代の友達が遊びに来ているとのことでご一緒させていただくことになったのだ。友人は奥さんが日本人、旦那さんがドイツ人、ひとりむすこの3人家族。今回我々はドイツには行けなかったがドイツ人、フランス人、日本人、そして韓国人の違いなど、子育ての話を交えての話をしながら、あっという間に時間が過ぎる。こちらにいると、人種にしても国籍にしても、またその人が何をしてきたかにしても、実に多種多様な人達に出会う機会が多い。この多様性は日本国内にいてはなかなか感じることはできない。島国と、地続きの大陸との違いなのか、それともこれがフランスという国の特性なのか…。いずれにしてもこの1年間、他では得難い貴重な経験だったことは言うまでもない

家に帰れば片付けの済んでいない部屋が待っている。ああ、明日は何ができるかな?

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