11日目の仕事

グレーズに入って二日目。スマルトを練るのが大変で少々筋肉痛気味。しかし、その甲斐あってか思った以上に効果は出ている。ドライヤーとしての効果もかなりあるのかスマルトを使っていない部分に比べてかなり乾きはいいようだ。透明性も高くなるので本当に暗い部分はかなり厚塗りになる。スマルト単色だけだと一見かなり青みが強く見えるが、黒を混ぜるとほとんど青の色としては発色しないので半分以上スマルト(6?7割程度)で問題ない。温かみが欲しければごくわずか赤のレーキを混ぜ、それで紫が強ければ黄色レーキで押さえる。そんな調整で進めるが、今回のように下層の茶色が強い場合、ほとんどスマルトと黒だけでもいいくらいだ。腕鎮を持っている腕の下、陰になっている腰のあたりは一見ただフラットに塗られているだけのように見えて実は意外に変化に富んでいる。具体的に何かは判別できないが、Kayくんによると「ポケットじゃない?」にあたる部分は黒いグレーズの中にあって明度はほとんど差がないものの、かなり彩度の高い赤茶色をしており、部分的にはさらに高い彩度の点描のような表現も見られる。手の真下あたりは服の模様か布のひだなのかよくわからないが、わずかな明度差の中で複雑な変化を見せている。筆圧を変化させながら筆を躍らせることで近い効果は出るが、同じ形に描くことよりは同じ筆の勢いで筆を動かすようにしないと生き生きした感じは出てこない。そうやって筆で取ったりのせたり筆のリズムでやったところを後から斜光で見ると、暗部の盛り上がり方がレンブラント独特のあの感じに近くなる。それが正解かどうかは別として…。この黒の部分については感触として、悪くはないが、作業的に多少の疑問も残らないではない。何か筆が重いのだ。もっと軽やかに絵の具をコントロールしたいのだが、サンシックンドリンシードの粘調度のためか、なんなのか、かなり動かすのに苦労する。ただしここでもっとサラサラの油を使った場合、筆は動くかもしれないが、厚いグレーズになった場合、調子のコントロールが難しくなるようにも思う。描きながら描いてる筆で絵の具を洗ってしまう感じ。楽に動かせて、しかもきちっと調子がのっていく。そんな絵の具の状態が理想だが、果たしてそんな状態はあり得るのか。
写真の部分は原画との比較写真をのせるとしようか。もちろんまだ途中段階だが。いずれもひびが入っているほうが原画。
明日は顔のグレーズに入るか、まだあまり塗っていない手の上からパレットにかけてを描くか、明日の乾き具合を見て決めるとしよう。

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