日の暮れる時間

今日の夕方4時、オペラ座の近くで我々夫婦の恩人の一人、エリアンヌさんに会う約束になっていた。彼女は我々のフランス語の先生。ここに来る前の数カ月、フランス語を教えてくれただけでなく、ビザ申請に必要な書類、こちらに来た後の模写申請に関する書類のの翻訳やら、またこちらでの生活に困らないよう、こちらに住む友人のナムさん夫婦を紹介してくれるなど、数え切れない親切で我々を助けてくれた。今回は、1カ月の里帰りでフランスに来ていたのだが、明日の帰国を前に時間を作ってくれ、会うことになった。ナムさん夫妻と一緒に待ち合わせ、近くのカフェで約1時間ほどゆっくりと話す。とても懐かしい顔。地震の話では、こちらにいてはわからない、生々しい話も聞くことができた。こちらにいて想像するより実際大変なものだったのだと感じる。フランス語の話になると、全く上達の見られない我々としては、非常に冷や汗ものだった。ほんとにお粗末もいいところだ。

カフェを出て、日本での再会を約束して別れた後、近所にあるブックオフに寄り、ラーメン屋で夕飯を食べる。そのまま帰ろうかと思ったが、まだ明るく散歩にもちょうどいい天気なので、ルーブル前からシャンゼリゼ通りまで歩くことに。チュイルリー公園では大勢の人々が同じようにのんびり過ごしている。丸い池の周りには思い思いにベンチに座り、日向ぼっこをする人々。池には小さなおもちゃのヨットが泳ぐカモたちと共に浮かんでいる。子供達がそのヨットを棒でつついて操るのはこちらではもうおなじみお風景だ。我々もそんな中に交じってベンチに座り、足を投げ出してしばしぼーっと過ごす。ふと時計を見るとすでに7時半。日本でならまだ4時頃の明るさだ。夏時間になって以降、急激に昼間の時間が長くなっている。最近では子供達を寝かす時間にもまだ外は明るい。子供達も寝る意味がわからなくなっているようだ。

…以前このように家族でここを歩いたのはここに来てまだ間もないころ。その時は娘を台車付き買い物袋に入れていろんな人に見られながら歩いていたっけ。同じ道を、今日の娘は息子と一緒に走抜けている。あの時と同じようにコンコルド広場の向こうに見える凱旋門。…「お父さん、あの高いのは何?長ーい鉛筆?」…見事なオベリスクも3歳児にはそう見えるらしい。
結局家にたどり着いたのは9時過ぎ。あたりはまだ明るい。歩き疲れ眠ってしまった娘を抱えて部屋に戻る。

…実は先週の水曜から金曜にかけてベルギーに行っていた。その話はまたあとで。

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