クリスマスイブにミイラ

今日は下の娘が今年最後の幼稚園。明日からしばらくは子供達が嫌でもずーっと家にいることになる。そこで今年最後のチャンスとばかり、妻をルーブルに連れて行くことにした。(長男も一緒に。)何せ子供2人を連れていくと、美術館に行ってもゆっくり作品を見るどころか子供達しか見られないのだ。行きたいところは。と言うとエジプト美術と言う。ミイラも見られるぞと言うと長男はかなりビビっていたが、構わず連れて行く。
同じものを見るのでもやはりそれぞれ目のつけどころが違う。妻はやたら小さなもの、細かいものに目がいくようだ。装飾品の1個1個に「どうやってこれ作ったんだろう。」と目を見張る。息子は息子で、石像を見ながら「あれは顔が人間で体がライオン、」「あれは顔がライオンで体が人間、」「あれは顔が鳥で体が人間、」「あれは顔が牛、」…。と、そのパターンに興味があるようだ。棺桶の並んだコーナーでは、その裏側まで細かな装飾が施してあるのに皆で感心し、ミイラの前では「これ本物?」とちょっと腰が引ける。それなりにそれぞれが楽しんでいた。エジプト、オリエンタルを抜けて、ピュジェの中庭の彫刻群を眺めたときには、息子が遠くにある後ろ向きのライオン像を指さし、「あれ、お父さんが描いたやつでしょ?」と言う。どうしてわかったのか。
よくよく考えてみると、今日はクリスマスイブ。クリスマスに親子でミイラを見るなんて、すごい取り合わせ。これもパリだからこその貴重な経験と言うことにしておこう。
帰り道、娘を拾って家に着くと、郵便物が。みると、日本からの手紙。息子と妻の友達Kさんからの手紙や小さな飾りのプレゼント、そしてムサビの絵画組成室のみんなからのクリスマスカード。なんてすばらしいタイミング。思うにたぶん、サプライズの天才ムサビの教務補助のSさんあたりが緻密な計算のもとぴったり届くタイミングで送ってくれたのでは…。とにかくうれしいおどろきだった。なんだかんだ、いただいたもの、作ったもの、買ったもの…、並べてみると、なんとなく我が家もクリスマスらしい一角ができ上がった。
そんな時、ドアのベルが鳴る。出てみると隣りの”サンタ”さん宅の奥さんだった。かわいい女の子も二人。お孫さんらしい。聞くところによると、アメリカにすんでいるお子さん家族がクリスマスで戻ってきたとか。実は今朝、うちの家族の手作りのクリスマスカードを扉の隙間に入れておいたのだが、そのお礼にわざわざプレゼントを持ってきてくれたのだ。

こちらからは、何のお金もかかっていない折り紙と、子供達の落書きと、短い手紙付きの手作りカードだったのだが、持ってきてくれたのは、子供それぞれに立派なおもちゃと、私達にはルーブルの作品のおさまった本。サンタさんからの本当のプレゼント。なんだか申し訳ないようだ。今日はクリスマスイブなので徹夜でみんなで楽しむらしい。こっちのクリスマスはどこもそうなんだろうか。
明日、午後にでもぜひ遊びに来て下さいと約束して別れた。異国に来てのクリスマス。こんなに心が温かく過ごせるとは思ってもいなかった。今も隣では話し声が聞こえる。午前1時半。ホントに徹夜するみたいだ。私はそろそろ寝るとしよう。
メリークリスマス。

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