boesner

boesner。そう、送ってもらったガラス容器がバリバリに割れた状態で届けられた思い出深い画材屋だ。今まであちこちの画材屋は見てきたが、ここが一番品ぞろえがいいように思う。残念なことに膠引きの張りキャンは欲しいサイズのものは置いてなかった。FサイズとSサイズはあるのだがPとMはない。(普通の張りキャンならほぼ全部そろっているようだ。)代わりに妙に細長いサイズはいくつか置かれていた。そこで予定を変更して木枠とキャンバスを買うことに。木枠については前にも書いたが、ここではサイズ別にばらばらに売られているそれはどうやらこの店の特徴らしく、その後行った他の店ではそういう売り方をしているところは見ていない。もうひとつ、前回は気がつかなかったことだが、その木枠のサイズはキャンバスの規格に沿ったサイズで売られているのではなく、センチメートル刻みの長さで揃えられているようだ。だから何?×何?の絵が描きたいという希望に合わせて自由な組み合わせができるなかなか良くできたシステム。さすがドイツ人。考えることが細かい。これは今回模写を考えるにあたってはありがたいことだ。正確に原画の比率をとって下地を作ることができる。とりあえず試しに一組買ってみた。四隅に打ち込むくさびと一緒に。あとはタックス、キャンバス張り機、そしてキャンバス。キャンバスは幅162センチの目の細かいものを2メートルほど頼んだ。店員の人が切ってくれるのだが、かなり大雑把。ちゃんと通じてなかったのか、3mも出すので「違う、2メートルだ。」と言うと、適当に戻して切ってくれる。明らかに2メートルより大幅に多い。それでも構わず、2メートルの料金を書いて渡してくれた。このへんのおおざっぱさがフランスの良さでもあるが、たまに短く売られることもあるので気が抜けない。帰って測ってみたら2m60cmこれで18ユーロ(約2000円)は安い。そのほかにも白亜(1?2.9ユーロ?300円強)、などの下地材料や、デッサンに使っている紙、(分厚くざらつきのあるもの、コットン、10枚ケース入り、)これが16.8ユーロ?1700円強。他の店で似たタイプのものが40ユーロを超えていたからこれもかなり安い。4冊ほどまとめ買いした。会計の際には前回から学んだ通り、こわれもの、とりあえず必要なものは持ち帰りにして、その他だけ送ってもらうことにした。

かえってさっそくキャンバスを貼ってみる。張り機でぐっと引っ張ると、「びりっ。」安さの秘密はここにあったのか。確かに細めのキャンバスだから弱いとは思うのだが…。どうせここで使い切るには多すぎるのだからと新しく切って、気をつけながら張り直す。まあ、それでも充分な張りになる。最後に裏からくさびをカンカンカン!もしかしたらそういうことなのだろうか。キャンバスが切れるから、あまり強くは張らずにあとからくさびで締める。そう言えば、店員が言ってたっけ。「張った後に裏から水を霧吹きで吹くとピンと張ります。」日本ではそんなことしたことがなかったけれど、わざわざそんなふうに説明するっていうことは、やっぱりみんなあんまり強くは張らないんじゃないか。違うかな?
さて、下地でも塗りますか。

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